ふるさとの記憶 戦争遺産

紫電改プロペラ (町指定文化財)

昭和20年(1945)8月8日午前10時15分(アメリカ国立公文書館記録)、日本海軍の最新式戦闘機「紫電改」はアメリカ軍小型戦闘機P51(マスタング)4機と激しい空中戦の末、築上町小原の山中に墜落しました。アメリカ国立公文書館には紫電改が機銃掃射をうけて墜落するガンカメラ映像が残されています。

この日は八幡製鉄所(北九州市)周辺がアメリカ軍機に空襲され2,500人以上が死傷しました。迎撃のため大村飛行場(長崎県)から出発した戦闘機24機は福岡市、飯塚市など各地で10機が撃墜され9人が死亡し、小原に墜落した紫電改はそのうちの1機です。搭乗員の横堀嘉衛門(上等飛行兵曹)はパラシュートで降下し、山の木に掛かり死亡しました。小原地区では戦争の記憶を後世に継承するため、毎年3月に紫電改の搭乗員を含む戦没者の追悼慰霊祭を行っています。

プロペラは4枚羽根のうちの1枚で、小原の住民が持ち帰り現在まで保管してきました。長さ160cm最大幅27cmのジュラルミン製で、戦闘機P51の機銃を受けた弾丸の貫通痕があります。

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