2015年03月04日コラム

猿尾の陣跡(築上町大字寒田)

猿尾の陣は黒田官兵衛、長政と吉川広家が二度目の城井谷攻めの向城とした小川内城から尾根伝いに約4㎞、寒田方面へ上った分水嶺、通称「猿尾の峰」にあります。ここは城井谷を挟んで宇都宮鎮房の大平城と対峙する場所で、現状では堀切のみが確認できます。

『陰徳太平記』に見られる猿尾の陣に関する記述(要約)

吉川広家が勢いに乗って宇都宮鎮房を追い詰めようとする中、黒田官兵衛は「先一戦をば差し延ばし被れ候へ…」と広家に命じるも、今戦えば、十戦中全勝は間違いないと譲ろうとせず、そのため、「猿尾の陣」をはじめとする前線基地に官兵衛が何度も使者を遣わし、ようやく広家方が兵を引き、これにより鎮房も兵を引いたという記述が確認できます。

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